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SRI とは


SRI(SIDfm Risk Impact)について

SRI とは、リスクを分析・評価するために使用されるSIDfm独自の指標です。脆弱性の影響を決定するための環境評価現状評価を行うフレームワークに活用できます。SRI 指標による脆弱性の度合いの標準化を図り弊社が脆弱性情報を長年提供してきて培ったノウハウが込められています。

サーバの設置場所等の環境を考慮して「システムカテゴリ」という概念を導入し、脆弱性の環境評価基準のプリセットを提供しています。SRI 指標による脆弱性の度合いの標準化を図り、リスク分析・評価における手間を省くように設計が可能です。

システムカテゴリの定義

SIDfm における、環境評価基準のプリセットであるシステムカテゴリは以下のように定義されています。

公開サーバ

信頼できない人間がアクセス可能なネットワークに配置された、信頼できる人間のみがログインできるシステム。 基本的にファイアウォールの外側や DMZ, クラウドにあるサーバシステムを意味します。
(具体例:公開 Web サーバ、公開 DNS サーバ、公開 SMTP サーバ)

内部サーバ

信頼できる人間や特定の人間のみアクセス可能なネットワークに配置された、信頼できる人間のみがログインできるシステム。 基本的にファイアウォールで保護された内側にあるサーバシステムを意味します。
(具体例:内部 Web サーバ、内部 DNS サーバ、内部 SMTP サーバ)

共用サーバ

信頼できない人間がアクセス可能なネットワークに配置された、信頼できない人間がログインできるシステム。 レンタルサーバのサービスを提供するシステムや、不特定なユーザにアカウントを発行する Web サービスを提供するシステムを意味します。
(具体例:レンタルサーバ、無料のアカウントを発行するサービスを提供するサーバ、共用端末)

モバイル

信頼できない人間がアクセス可能なネットワークに配置された、他システムへサービスを提供しないクライアントシステム。 Web の閲覧やドキュメントの作成などに使用し、公開無線 LAN などに接続するノートパソコンやタブレットを意味します。

クライアント

信頼できる人間や特定の人間のみアクセス可能なネットワークに配置された、クライアントシステム。 Web の閲覧やドキュメントの作成などに使用し、外部への持ち出しを行わないノートパソコンやタブレットを意味します。

仮想化ホスト

信頼できない人間がアクセス可能なネットワークに配置された、仮想サーバを提供する仮想サーバのホストシステム。 基本的に仮想サーバのハイパーバイザシステムの動作するシステムを意味します。仮想サーバの操作を行う Web インタフェースなどは評価の対象となりません。

公開NW機器

信頼できない人間がアクセス可能なネットワークに配置された、ルータ・スイッチ・ファイアウォールなどのネットワーク機器。
(具体例:ファイアウォール、エッジルータ、エッジスイッチ)

内部NW機器

信頼できる人間や特定の人間のみアクセス可能なネットワークに配置された、ルータ・スイッチなどのネットワーク機器。
(具体例:コアルータ、コアスイッチ)

SRI レベルの定義

SRI レベルは、システムカテゴリによる環境評価と脆弱性情報の現状評価を組み合わせ、以下の基準によって決定します。

SRI レベル 評価基準
重大

SRI レベルが 高 もしくは 中 であり、かつ、以下を満たす場合

  • フレームワークやライブラリ等においてデフォルトの設定状態で影響を受ける場合
  • 攻撃コードが既に確認されている場合
  • 攻撃者にシステムを不正に操作される場合
  • 容易にサービス妨害を起こす場合
  • 容易に機密情報の漏洩を起こす場合
  • サービス妨害を引き起こす場合
  • 情報漏洩を引き起こす場合
  • 情報収集時点で詳細が不明な場合
  • 直接的な被害を受ける可能性が低い場合
  • その他、特別な理由による場合

※詳細が不明なものに限り、情報源が設定したレベルが存在する場合はそれを踏襲する。
※対象プロダクトによっては、例外的な評価を行う場合がある。(例:Wireshark)

システムカテゴリと SRI の関係性

システムカテゴリと SRI には相互に関係性があります。

よくある脆弱性として発生するケースを例に、システムカテゴリとの関係性を以下に記載します。

SRI レベル システムカテゴリ名 評価基準
重大
公開サーバ
個々の脆弱性により重大と判断したもの(高・中レベルからの引き上げ)
内部サーバ
個々の脆弱性により重大と判断したもの(高・中レベルからの引き上げ)
モバイル
個々の脆弱性により重大と判断したもの(高・中レベルからの引き上げ)
クライアント
個々の脆弱性により重大と判断したもの(高・中レベルからの引き上げ)
共用サーバ
個々の脆弱性により重大と判断したもの(高・中レベルからの引き上げ)もしくは以下の場合
  • ローカルからの平文パスワードの漏洩
仮想化ホスト
個々の脆弱性により重大と判断したもの(高・中レベルからの引き上げ)
公開NW機器
個々の脆弱性により重大と判断したもの(高・中レベルからの引き上げ)
内部NW機器
個々の脆弱性により重大と判断したもの(高・中レベルからの引き上げ)
公開サーバ
  • ライブラリ API による意図していないコード実行
  • リモートからの任意のコード実行
  • 認証無しの SQL インジェクション
  • リレーなどネットワーク境界に依存しない任意のコード実行
内部サーバ
  • リレーなどネットワーク境界に依存しない任意のコード実行
モバイル
  • ライブラリ API による意図していないコード実行
  • ユーザの操作による意図していない任意のコード実行
クライアント
  • ライブラリ API による意図していないコード実行
  • ユーザの操作による意図していない任意のコード実行
共用サーバ
  • ライブラリ API による意図していないコード実行
  • リモートからの任意のコード実行
  • ローカルからの特権奪取
  • 認証無しの SQL インジェクション
  • リレーなどネットワーク境界に依存しない任意のコード実行
仮想化ホスト
  • 仮想化ゲストから仮想化ホスト上での任意のコード実行
公開NW機器

個々のアプライアンス製品、ネットワーク製品に依存する

内部NW機器
個々のアプライアンス製品、ネットワーク製品に依存する
公開サーバ
  • ライブラリ API によるサービス妨害
  • ユーザの操作による意図していない任意のコード実行
  • ローカルからの平文パスワードの漏洩
  • リモートからのサービス妨害
  • 反射型クロスサイトスクリプティング
  • クロスサイトリクエストフォージェリ
内部サーバ
  • ライブラリ API による意図していないコード実行
  • リモートからの任意のコード実行
  • ユーザの操作による意図していない任意のコード実行
  • 認証無しの SQL インジェクション
  • ローカルからの平文パスワードの漏洩
  • 反射型クロスサイトスクリプティング
  • クロスサイトリクエストフォージェリ
モバイル
  • ライブラリ API によるサービス妨害
  • ローカルからの平文パスワードの漏洩
  • リレーなどネットワーク境界に依存しない任意のコード実行
クライアント
  • ライブラリ API によるサービス妨害
  • ローカルからの平文パスワードの漏洩
  • リレーなどネットワーク境界に依存しない任意のコード実行
共用サーバ
  • ライブラリ API によるサービス妨害
  • ユーザの操作による意図していない任意のコード実行
  • リモートからのサービス妨害
  • ローカルからのサービス妨害
  • 反射型クロスサイトスクリプティング
  • クロスサイトリクエストフォージェリ
  • ローカルからのカーネルメモリ読み取り
仮想化ホスト
  • ライブラリ API による意図していないコード実行
  • ユーザの操作による意図していない任意のコード実行
  • ローカルからの平文パスワードの漏洩
  • 仮想化ゲストから仮想化ホストのカーネルメモリ読み取り
  • リレーなどネットワーク境界に依存しない任意のコード実行
公開NW機器
個々のアプライアンス製品、ネットワーク製品に依存する
内部NW機器
個々のアプライアンス製品、ネットワーク製品に依存する
公開サーバ
  • ローカルからの特権奪取
  • 仮想化ゲストから仮想化ホスト上での任意のコード実行
  • ローカルからのサービス妨害
  • ローカルからのカーネルメモリ読み取り
  • 仮想化ゲストから仮想化ホストのカーネルメモリ読み取り
内部サーバ
  • ライブラリ API によるサービス妨害
  • ローカルからの特権奪取
  • 仮想化ゲストから仮想化ホスト上での任意のコード実行
  • リモートからのサービス妨害
  • ローカルからのサービス妨害
  • ローカルからのカーネルメモリ読み取り
  • 仮想化ゲストから仮想化ホストのカーネルメモリ読み取り
モバイル
  • リモートからの任意のコード実行
  • ローカルからの特権奪取
  • 仮想化ゲストから仮想化ホスト上での任意のコード実行
  • 認証無しの SQL インジェクション
  • リモートからのサービス妨害
  • ローカルからのサービス妨害
  • 反射型クロスサイトスクリプティング
  • クロスサイトリクエストフォージェリ
  • ローカルからのカーネルメモリ読み取り
  • 仮想化ゲストから仮想化ホストのカーネルメモリ読み取り
クライアント
  • リモートからの任意のコード実行
  • ローカルからの特権奪取
  • 仮想化ゲストから仮想化ホスト上での任意のコード実行
  • 認証無しの SQL インジェクション
  • リモートからのサービス妨害
  • ローカルからのサービス妨害
  • 反射型クロスサイトスクリプティング
  • クロスサイトリクエストフォージェリ
  • ローカルからのカーネルメモリ読み取り
  • 仮想化ゲストから仮想化ホストのカーネルメモリ読み取り
共用サーバ
  • 仮想化ゲストから仮想化ホスト上での任意のコード実行
  • 仮想化ゲストから仮想化ホストのカーネルメモリ読み取り
仮想化ホスト
  • ライブラリ API によるサービス妨害
  • リモートからの任意のコード実行
  • ローカルからの特権奪取
  • 認証無しの SQL インジェクション
  • リモートからのサービス妨害
  • ローカルからのサービス妨害
  • 反射型クロスサイトスクリプティング
  • クロスサイトリクエストフォージェリ
  • ローカルからのカーネルメモリ読み取り
公開NW機器
個々のアプライアンス製品、ネットワーク製品に依存する
内部NW機器
個々のアプライアンス製品、ネットワーク製品に依存する